定番アイテム!カーゴパンツとは?
今となってはメンズファッションの主流となったカーゴパンツですが、元は船荷の荷物運びを行っていた人が着るものでした。
そこから1942年アメリカ陸軍パラシュート部隊にカーゴパンツが採用され、1980年代後半になるとアメリカを中心にファッションとしての人気を集め、やがて日本にも輸入されるようになりました。軍服が民間人に人気を集めるようになったきっかけとして、テレビが世界的に流通するようになったことが挙げられます。アメリカ軍は広報としてテレビを利用することになるのですが、一般の人はそれを通じてアメリカ軍の服装を認知していき、そして軍隊のファッションに憧れを抱いていた人々に支持されていきました。
カーゴパンツはワイドなシルエットで、コットンとナイロンの混合素材の厚手の生地でできているのが特徴です。だからといって動きづらいというわけではないのがこのカーゴパンツの持ち味です。もともと軍隊で使われていただけあって機能性もしっかりとしていて、アウトドアの際に着て行くにも重宝します。
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M-65 フィールドパンツの歴史
そのカーゴパンツの人気の火付け役ともなったとされるのがM-65フィールドパンツです。M-65フィールドパンツはその名から察せられる通り、1965年に生まれたものです。アメリカ軍の軍服には様々な変遷があるのですが、M-65フィールドパンツは、同じく傑作と言われる1951年に採用されたM-51フィールドパンツの後継モデルで、14年ぶりの改訂の末に生まれたものでした。
導入以来なんと40年にわたって活躍し続けたパンツであるため、アメリカ軍の軍服と言えばこれ、というイメージを持っている方も多くいるでしょう。1960年代のアメリカはベトナム戦争をはじめ、多くの戦場に繰り出していました。戦場は気候条件も様々なので、それに合わせて軍服もオールマイティなものでなくてはなりません。機能性に優れ、通気性も良いM-65フィールドパンツが生まれたのは必然だと言えます。1980年代後半に多くのテレビスターがM-65を着るようになると人気が爆発するようになります。
M-65 フィールドパンツの特徴
M-65フィールドパンツのシルエットはワイドストレートで、膝にタックが入っているので膝を曲げた時に突っ張らずに動きやすい構造です。 腿部にはシグネチャーのボタン式のラージカーゴポケットが付いております。その中にはコードが付いており、それで止血にを行ったり、縛ってカーゴポケットの中の物が音を立ててないようにする装備でした。
細かいディティールとしては下記があります。
- サイドフラップ付きポケット
- バックポケットフラップ付きポケット
- ウエストアジャスター
- シーム巻き込みダブルステッチ縫製
- ジッパーフライ(ブラスジッパー)
- 裾のドローコード
M-65 フィールドパンツのカラーバリエーション
軍服の色と言えばカーキを思い浮かべますが、M-65フィールドパンツも同じです。特に軍からの放出品はサテン織で色合いに光沢感があるので、マニアの間では強い憧れを持って注目されています。
また、軍服としてはやはり迷彩色も外せません。89年のウッドランド柄の迷彩もやはり定番で、よく古着屋で見かけると思います。M-65フィールドパンツはもともとのデザインがいいだけあって、そのほかのカラーも存在します。
たとえばベージュのM-65フィールドパンツもその一つです。ベージュは乾いた印象を与える服ではありますが、ラフなコーデをするにあたってはピッタリな色の選択となるでしょう。
最後に黒も忘れてはならないでしょう。
深い黒をあしらったカーゴパンツは全体のコーディネートを引き締めてくれます。
M-65フィールドパンツの基本コーデ
M-65フィールドパンツはワイドな裾が特徴なので、対照的にトップスはタイトかジャストのシルエットでコーデをするのが正解です。オーバーサイズだとだらしない印象になってしまいますので注意が必要です。キーとしては、ワイドシルエットのカーゴパンツにはシンプルでキッチリしたトップスを合わせて小奇麗なコーデにすることです。
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まずは春夏シーズンはシンプルな白や黒の無地のTシャツがおすすめです。その他、清潔感を印象付けるためにはポロシャツを合わせてみるのもいいでしょう。白シャツもよく合うので定番とされてます。
秋冬コーデとしては、デニム素材と相性がいいので、Gジャンがおすすめです。他にはレザーのシングルライダースやテーラードジャケットもカッコよく仕上がります。NGの例として、軍モノをトップスに合わせることはやめましょう。ただの軍人になってしまいます。
ダウンジャケット等のボリュームのある服も合わないので、コーデに取り入れない様にしましょう。
M-65 フィールドパンツの傑作
古着やデッドストックもいいですが、日本ブランドが出している、少しディティールを変えて現代風にしてるM-65もおすすめです。
WORKERS(ワーカーズ)の”M-65 トラウザーズ モディファイド”が傑作と言われています。
「らしさを残すところは残す」「機能性を高められる部分には現代的な仕様」の組み合わせで作られてます。まず「らしさ」としてゆったりしたシルエット、膝に入れたタックで立体的な形。フロントのビンテージを模したファスナー、腰裏仕様、ウェストの調整金具、バックポケットのフラップ、これら凝った仕様もすべて軍パンって言えばこれというポイントです。逆に「現代的な仕様」としては、裾のドローコードです。紐を解くもどかしさを解消しています。さらにシルエットも少し細くしているので野暮ったさがなく華麗なシルエットに仕上がってます。
まとめ
長い歴史のあるM-65フィールドパンツというカーゴパンツを見てきました。元々はアメリカ軍の軍服でありますが、時を経て今はメンズファッションの大定番です。ワイドシルエットのカーゴパンツは春夏秋冬で様々なコーデに対応できるので一本はもっとくべきアイテムです。
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