ジーンズの裾上げはとても大切
FASHION PATHFINDERのライターで、ジーンズソムリエのカズです。
ジーンズを買う時に必ず起こるめんどうと言えば、糊落としや裾上げではないでしょうか。
大抵の店ですと購入と合わせて裾上げをやってくれるところは多いです。
しかし時間や費用がかかるので結局裾上げをやらないで済ましてしまったという方も少なくないのでしょうか。
実はジーンズを履くにあたって裾が長いというのは致命的なことです。
裾が長かったらクッション(裾あたりにできるシワ)ができてしまい、せっかくのシルエットが台無しになってしまいます。
その他、裾が長すぎると地面とこすれて裾にダメージが出てしまいますし、クッションに沿って色落ちが起きてしまいます。
それを防ぐためには裾をまくってロールアップすればいいのでは、という意見もあるでしょう。
しかし長すぎる裾を大きく折ったり、何重にもロールアップするのはカッコいいものではありません。
多少の面倒は我慢してでも裾上げをやってもらうべきです。
ジーンズの裾上げを成功させる4つのポイント
ポイント(1):ファーストウォッシュをしてから裾上げをすること
ノンウオッシュのジーンズの場合、お店で購入後すぐジーンズの裾上げを行ってもらうことは避けましょう。
ノンウォッシュジーンズは洗うとかなり縮んでしまい、物にもよりますが10%程度、サイズでいうと1~2インチ程度縮みます。
まずは自宅に持ち帰ってジーンズをファーストウォッシュした上で、裾上げに必要となるサイズを測りましょう。
ポイント(2):裾の長さはくるぶしが隠れる位の位置がオススメ
裾の長さでどんなスタイルや靴にも対応できるのが、くるぶしが隠れる位の位置です。
ノークッションで綺麗なシルエットになりますし、ロールアップで丈を短めにもできます。
軽快でこなれてみえておしゃれさが上がり、特に春夏のファッションには合います。
くるぶし丈で裾上げ不要の綺麗なシルエットのジーンズ
日本人に合わせた短い丈で作られているため、裾を詰めずにそのまま穿くことができるオススメのジーンズです。
RESOLUTE(リゾルト)のジーンズはレングス(股下)が28~34・36と豊富に揃っているため自分にあったジャストサイズを購入することができます。
ポイント(3):ロールアップする幅を3㎝程度の長さがオススメ
次に考えておきたいのがロールアップを取り入れるときの対策です。
ロールアップありきで履きたい場合は、ロールアップした時の裾(折れ目)の位置を上記の通りくるぶし丈に設定しましょう。
ロールアップのポイントとして、幅が大きいとジーンズはダボついてしまって、シルエットが崩れてしまうので、3㎝程度の長さがオススメです。
また、ロールアップの回数は1回がシルエットも崩れないのでベストです。
ポイント(4):ジーンズを穿く腰の位置にあわせて裾を測ること
最後に注意したいのが、裾上げの長さを測るときのジーンズを穿く腰の位置です。
必ずいつもデニムはく腰の位置で裾を測ってください。
お店のスタッフに裾上げの長さを測ってもらう時に足を長く見せたい衝動にかられるので、上げすぎたりしてしまうので注意してください。
シングルステッチとチェーンステッチの違いと特徴
店で裾上げを行う際にシングルにするか、それともチェーンにするかと聞かれることがあります。
シングルステッチとは?
簡単にいうと、シングルステッチは表も裏も一直線に縫ってしまうやり方です。
マスブランド(大量生産)のジーンズの裾は、大抵このシングルステッチで縫われています。
どんなミシンでも縫うことができる一般的なステッチです。
チェーンステッチとは?
もう一方のチェーンステッチは2本の糸がチェーンのように組み合わさって縫われるやり方です。
この縫い方の特徴はなんと言っても洗濯などによってできる独特なアタリです。
選択時に二本の糸でできた輪っかがギュッと縮むことでデニムの生地を引っ張ります。
すると餃子の皮のように生地が撚れを生み、斜めにボコボコとうねります。
この立体的なうねりが擦れることで独特なアタリができます。
ヴィンテージのレプリカデニムなど古き良き時代のデニムを再現するにはユニオンスペシャル社製のミシンで裾上げすることをオススメします。
縫い方が他のミシンとは異なるため、ユニオンスペシャル社製ならではのうねりとアタリが生まれます。
画像:チェーンステッチのアタリ
画像:barnstormer.eshizuoka.jp
デメリットとしては専用ミシンが必要なので、ジーパンを買った店で裾上げを行う際でも費用がかかることが多いことです。
1,500円~3,000円くらい費用が掛かります。
とはいえ、やはりジーンズ好きにはチェーンステッチの方がおすすめです。
おしゃれな人はロールアップした時に見えるステッチを見ていますし、シングルでは出ないなんともかっこよさもあります。
画像:flisco.jp
東京で裾上げを頼むならココ!おすすめのお直し屋
お直しを行ってくれる店はたくさんありますが、今回は東京でも屈指の腕を持つお店を2つ紹介しましょう。
Form-i
画像:cordonnier.form-i.co.jp
一つ目はForm-iで銀座のGINZA SIX 5Fに店を構えています。
創業50年の老舗で確かな腕があります。また様々なタイプの裾直し加工に対応してくれるため、特殊加工をしたい人におすすめのお店と言えるでしょう。
細かいダメージを残したリペアも可能なのでそこも注目です。
直し屋ベルベルジン
画像:naoshiya.berberjin.com
次に紹介するのは直し屋ベルベルジンです。
日本で一番有名な古着屋BerBerJin(ベルベルジン)が展開しているお直し屋です。
千駄ヶ谷近くの原宿にある店で、ジーンズを熟知した職人が裾上げてくれます。
また、ジーンズの持ち味を生かすリペアが定評で、ジーパン好きを公表している芸能人達御用達でもあります。
まとめ
裾上げはジーンズを綺麗かつおしゃれに履くために欠かせない作業です。
裾の長さ一つでファッションの印象がガラッと変わりますので、長い場合は必ず裾上げをしましょう。
裾上げの長さは好みがあるので、自分のファッションやスタイルに合わせた裾上げを心掛けましょう。
【ジーンズの豆知識】