パンツ専業ブランド、NEAT(ニート)の人気の秘密とは
全国の小売店さんにいま特に売れているブランドはなんですか?と聞いた時に、多くのオーナーさんから、NEAT(ニート)がスゴイですよと返答いただきます。
NEAT(ニート)はファッション業界でも珍しい、パンツ専業のブランドです。名前の由来は、きちんとしている、という英語訳からきており、パンツさえしっかりしたものを履けばスタイリングが引き締まるというコンセプトがあります。
ブランドスタートから今日までの5年間で大人気のパンツブランドにまで成長し、発売日には行列を作るほどの人気を誇ります。
今回は、NEAT(ニート)はなぜこれほどまでの人気があるのか、代表の西野氏とは何者なのか、西野氏を良く知る私が紹介していきます。
NEAT(ニート)の創業者、西野大士氏
そのファッションセンスや明るい人柄から、メディアでお目にかかる事が多い西野氏。兵庫県の淡路島出身で、大学卒業後に教師として働いておりましたが、その後大好きなファッションを生業としていくことを決め、アメリカの超老舗ブランドのBROOKS BROTHERS(ブルックス ブラザーズ)や日本でも大人気の眼鏡ブランドの名物プレスとして活躍した後、にしのやを創業します。にしのやでは、自身の得意分野である様々なブランドのPR業を行いながら、NEAT(ニート)のディレクションも手掛けています。
NEAT(ニート)はにしのや創業になるきっかけとなった西野氏が手掛けるレーベルで、2015年にスタートしました。現在では直営店を含む30店舗ほどで取り扱いのある、超人気のブランドとなりました。
代表の西野氏
画像:nishinoya-pr.com
NEAT(ニート)はなぜこんなにも売れているのか
西野氏自身が大好きなアメリカらしいパンツを作りたいという情熱やこだわりの詰まったモノづくりと、独自の美しいシルエットをもつパターンに、国内外から幅広く集められた生地展開の組み合わせがここまでの大ヒットに繋がった要因といえます。
深いツータックから生み出される美しいシルエットは、履きやすいのに野暮ったく見えない仕様になっております。特にインタックにすることで、縦のラインがすっきりと出る点がポイントです。(インタックとは、腰回りにゆとりを持たせて動きやすくする役割をもつタックが、内側にひらくことにより見た目の広がりを抑える効果がある仕様の事)このオリジナルのパターンは、何度も試作を重ね、ようやくたどり着いた極上のシルエットのものでした。また、このオリジナルパターンに合わせられる生地の種類がすごいのです。イタリアの高級ブランドで使われる艶のある高品質な素材から、ワークウェアに使われる丈夫で独特なカラーリングの素材、デッドストックやミリタリーの軍モノ素材と、自身が集めた豊富な生地のコレクションから、シーズン毎の気分でNEAT(ニート)のパンツへ落とし込まれ、製品化されていきます。
生産はすべて日本の工場を使っており、高品質な日本製です。
NEAT(ニート)のツータックパンツ
NEAT(ニート)のチェコ軍デッドストックテント生地を使ったシリーズ
ここまでこだわりのあるモノづくりをしているので決して安いものではないですが、特に若者の間で共感を呼び、SNS等を通じて広がっていった様です。特に青山にあるプロも御用達のセレクトショップであるL’ECHOPPE(レショップ)での取り扱いと企画モノが話題を呼んでいます。
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NEAT USA(ニート ユーエスエー)
L’ECHOPPE(レショップ)との取り組みとして、NEAT USA(ニート ユーエスエー)というシリーズが発売されています。こちらは、今まで展開していた日本製から、西野氏が大好きなアメリカでNEAT(ニート)を作ってしまおうという企画で、L’ECHOPPE(レショップ)のコンセプターである金子氏と組み、企画から一年半以上の時を経て、店頭に並びました。
こちらは生地もすべて肉厚なアメリカ製のものを使い、アメリカらしくそぎ落とされた正統派な仕様になっております。素材集めから、生地選び、生産に至るまですべてニューヨークで行った、特別なシリーズをリリースしました。
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NEAT ITALY(ニートイタリー)
アメリカ製の次は、イタリア製のNEAT(ニート)の生産に乗り出します。L’ECHOPPE(レショップ)コンセプターである金子氏から譲り受けたイタリア製Levi’s(リーバイス)を元に、次はイタリアの雰囲気をもつNEAT(ニート)のパンツを作ろうと企画が始まり、1958年パルマ創業のCARUSO(カルーゾ)にて生産をスタートする事が決まり、製品化しました。イタリアの有名ファクトリーなだけあり、美しい縫製・カッティングと、コットンリネン生地の艶やかな表情は、素晴らしいクオリティーとなっております。
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NEAT(ニート)の2020年秋冬最新モデル
2020年モデルでは、ワークテイストから、クラシックなスラックスタイプまで幅広く展開しております。
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ポリエステル混のウール生地を使ったツイルの生地でワークテイストに。
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トルコ綿を高密にサテン織りしたオリジナルの生地。
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高級生地FOX BROTHERS (フォックスブラザース)のBlackwatchフランネルを使用しているスラックスタイプ。
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甘めに織り込んだモールスキンの生地を起毛させた上に加工を施し、スエードのような風合いに。
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NEAT(ニート)の直営店がオープン。
初の国内直営店として、NEAT HOUSE(ニート ハウス)が渋谷区にオープンしました。その店舗形態は、完全予約制のパターンオーダーのみ行う特別なお店です。予約制ということもあり、スタッフの方と1対1でゆっくりと生地を吟味しながら、自分だけのサイズのNEAT(ニート)が作ることができます。
展開している6種類のシルエットから好きなものを選び、上質なイタリア系のウール素材から、デッドストックやミリタリー生地など、100種類近く常備している生地から、ご自身が好きなものを選ぶ事が出来ます。さらには、インラインのモデルよりも2cm細かいピッチでサイズを指定できます。
オーダーの方法は、以下の通りです。
- 予約をする
- 店舗にてスタッフの方とマンツーマンでイメージを固めていく
- 「テーパード」「スタンダード」「ワイド」「ベルトレス」「トーニ」「オーバーオール」の6型からシルエットを選べるので、どれにするかを選択する
- 生地を選んで、見本にあててイメージを確認しながら、最終決定をする
- 30~40日前後で、完成!
価格は生地にもよりますが、40,000円~とインラインのモデルよりはもちろん割高になりますが、1か月程で自分だけのNEAT(ニート)が作れるのは、ブランドファンにとって大変貴重な場所なのではないでしょうか。
限定のNEAT(ニート)のガーメントケースが付いてきます。
また、この直営店のパターンオーダーをするきっかけになったのは、人気の今は生産量が増えた為、ブランドスタート時に打ち出ししていたシーズンヴィンテージの生地やデッドストックの生地を交えたコレクションが展開しづらくなった事が背景にあるようです。西野氏は今まで国内外で集めてきた生地を豊富に所有しておりますが、中には残り数着分しか取れないため量産には向かないですが、製品化できれば絶対に良いものになる特別な生地ををたくさん所有しております。ブランドの成長と共にそう言ったパーソナルに寄った事が難しくなってきたと言います。「3本だけなら作れるすごい良い生地があるのに」という思いを心の奥に潜ませながら生地を眠らせてきた様ですが、この眠っている生地を何とか形にできないかと試行錯誤し、パターンオーダーの直営店という形式のお店になりました。
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東京都内のNEAT(ニート)取り扱い店一覧
NEAT HOUSE
東京都渋谷区神宮前3丁目
(予約時に住所を教えてくれます。)
090-3335-2110
L’ECHOPPE
〒107-0062
東京都港区南青山3-17-3 1F
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03-5413-4714
かぐれ表参道(Ladies Only)
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前4-25-12 MICO神宮前
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03-5414-5737
Continuer Extra Space
〒150-0022
東京都渋谷区恵比寿南2-9-2 カルム恵比寿1F
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03-3792-8979
UNITED ARROWS 原宿本店
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前3-28-1 B1F-3F
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03-3479-8180
UNITED ARROWS 六本木ヒルズ店
〒106-0032
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03-5772-5501
Amanojak.
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〒151-0066
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〒150-0001
東京都渋谷区神宮前3-27-22 ルコタージュビル202
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03-6434-0287
DAMEGE DONE
〒194-0022
東京都町田市森野1-39-17 大塚ビル 2F
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03-3468-0152
まとめ
今や飛ぶ鳥を落とす勢いで成長しているNEAT(ニート)。シルエットや素材のバリエーションだけでなく、西野氏のこだわりや情熱が詰まったモノづくりも必見のパンツブランドです。限定生地はそのシーズンでしか取り入れる事が難しかったり、プレミア化しているものもありますので、気になった方は早めにお試し頂くのが良いかと思います。